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zoom RSS 顔写真公開を見送ったのは妥当な判断

<<   作成日時 : 2014/08/13 09:16   >>

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 「まんだらけ」で万引きをした人について,店側は監視カメラの画像を当該人物の顔にモザイクを書けた状態で公開し,1週間以内に返品しなければモザイクを外すとしていましたが,結局警視庁の要請もあって「顔写真」の公開を見送ったようです。

 今回の「まんだらけ」の措置,結局実行されなかったわけですが,犯人とされる人物の顔をインターネット上でさらすという行為が法律上どうとらえられるかについて,弁護士ドットコムに記事があり,場合によっては脅迫罪に当たる可能性があると指摘されています。

 少なくとも,犯罪捜査をして犯人を検挙するのは警察の役割であり,被害者とは言え捜査機関ではない一民間人が犯罪捜査を行うときには,法律によってかなりの制約がかかります。
 犯罪捜査は警察や検察に権限があり,それに任せざるを得ないのが現状です。現行の法律やその運用に不満があることは理解できますが,それが私人による「法を超えた行為」を容認する根拠にはなりません。
 犯罪に対して犯罪で応えることができないことは,法治国家として当然のことです。


 今回「まんだらけ」がやろうとしていたことは,簡単に言えば私刑です。また,このやり方は「人肉捜索」のようなものであるとも言えます。

 さて,万引き(窃盗)がどれだけ卑劣なものであるとしても,それに対して私たちは法で認められた範囲内の手段で応える必要があります。
 目的は手段を正当化しない。「窃盗犯を捕まえる」という目的があっても,「私刑」をもってこれを行うことは,やはり「不当な行為」なのです。



 ネット上には「万引き犯の人権を叫びすぎだ」という意見もあるようですが,「推定無罪」も考えられる必要があります。裁判で判決を受け,それが確定するまでは無罪と推定されるのが日本の法律上の原則であり,それまでその人が持つのは「犯罪者の人権」ではなく「一般人と同じ人権」なのですから,私人がそれを勝手に制限する権利はないと言うべきでしょう。

 「悪人に人権はない(から顔写真の公開は何の問題もない)」と言う人もいますが,では「悪人」とはどういう人を指すのでしょうか。「法に違反する人」のことを指すのであれば,法を定める国家が絶対善ということになり,「警察が捕まえるべき人」のことを指すのであれば,国家の法運用が絶対善ということになります。
 このような考え方を,極端な話,自らを「法治国家」と称していて現に法体系が(一応)整備されている中華人民共和国に当てはめることができるでしょうか。中華人民共和国の法律に「違反」している劉暁波は悪人であり,彼にも人権はないということになるのでしょうか。
 中華人民共和国の法体系は無茶苦茶であり日本とは違うとか,中華人民共和国はそもそも人権を軽く見ているとかいう反論もあるでしょうが,では,日本の法体系とその運用は万全で,それゆえに「悪人」の認定に間違いはないと言えるでしょうか。たとえ言えるとしても,それこそ法体系とその運用が万全な国において「悪人」の裁きは法の運用にゆだねられるべきであり,法的に許されない「私刑」の行使はなおのこと許されないと言うべきでありましょう。
 そして,もし「悪人」が「法に違反する人」以外のことを指すのであれば,法以外の手段によって人権を否定できるのですから,これはもう法治国家としての前提が崩れ,「日本に人権はない」ということになってしまうでしょう。


参考
弁護士ドットコム:
 「盗品を返さなかったら顔写真を公開する」 まんだらけの「警告」は問題ないのか?
  http://www.bengo4.com/topics/1884/
 まんだらけが「万引き犯」顔写真のネット公開を「断念」土壇場で方針転換
  http://www.bengo4.com/topics/1907/

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