Eric Prog

アクセスカウンタ

zoom RSS 「日中友好」のため前原に外相を続けてもらおう

<<   作成日時 : 2010/10/31 23:38   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 0

 100%の満足を得られないのなら,1%でも満足度の高い人を支持しようと考えるのは人の常ですが,別に満足しているから支持している訳ではない事実に注目しておかないと,実はパンドラの箱を空けようとしているということに気付かないなんて事になるでしょう。


 ハノイでの日中首脳会談が中止になったことで,その原因は前原誠司外務大臣にあるという見解が出てきていて,公然と「前原外相は辞任するべきだ」と言う人まで居るのですが,私からすれば,「日中友好」を掲げる人までがその意見に同調していることに違和感を覚えざるを得ません。

 ともすれば「日中友好」の障害と思われがちな前原外相ですが,なぜこの人が障害となっていると考えているのでしょうか。この人がなぜ所謂「右系」から支持されているのかを考えてみれば,この人は実は「障害」ではなく「scapegoat」なのだということが分かろうものなのですが,どうもそれを分かっていない人が多いと思わざるを得ません。


 さて,今回「日中友好」懐疑派の方が前原擁護に回っているのですが,私はむしろ「日中友好」推進派の方が積極的に前原外相を擁護するべきだと考えます。

 日本のネット世論は,今回の問題に対して(実はそれに限らずここ十数年の)中共にかなりの不満を持っているのですが,前原外相が多少なりとも発言していることによって,前原外相の意図がどうであれ,その不満が多少なりとも和らいでいることには留意しておくべきでしょう。
 そして前原外相は元々「口だけ」で,それ以上の行動が伴わないのですから,それでネット世論が多少なりとも満足して,事の成り行きを見守る気になれば,それこそ日中関係の改善に寄与する事になる訳です。


 しかし,色々と中共にとって痛いところを突く前原外相の言葉は,表面上邪魔なものであり,これさえなければ「日中友好」の推進がより楽なものになると考えがちになるようで,場所を問わず「前原叩き」が行われているのが実情のようです。


 《環球人物》2010年10月26日号は,表紙がコラージュされた前原外相の写真で,「日本の三大“タカ派”/狂気の反中首謀者」として前原誠司、田母神俊雄、櫻井よしこの3氏が取り上げられているのですが,この人選こそ「狂気の」ものとしか思えません。
 よりにもよって,「紙」と「櫻井」と並べますか,前原を。自分にとって都合の悪いものを,自分にとって都合良く並べれば良いというものではないのですよ。この人選など何の意味もない,全くの「狂気の沙汰」です。
 また,前原を「最も“タカ派”の政治家」としていますが,こういう手合いにとって,政権政党に居ない人は眼中にないんでしょうね。…安倍晋三を忘れたか。

 そして,時事ドットコムによると,香港文匯報は「「日本政府が外相を更迭しなければ、日中関係の改善は難しい」と主張した」ばかりか「前原外相個人を集中的に批判」しているそうです。
 香港文匯報の記事では社会科学院の王鍵の言として「前原は日本の反中派を代表している」と書かれていますが,実際は逆で,民主党政権の中でやや対中強硬的な前原に,日本の反中派の期待が集まっているだけのことです。これで社会科学院の日本専家が務まるのですから,気楽なものとしか言い様がないですな。

 こういうのを見ると,中共にとって前原外相が邪魔だという意図がよく読み取れるのですが,中共が本当にそう考えているのだとすれば,それは「全く分かってない」ということになります。



 「前原叩き」に関して,うまやど氏は六韜の言を引いています。

交渉の為に来た隣国からの使者にたいし、
もしその者が有能ならば何一つ与えず返せ

交渉の為に来た隣国からの使者にたいし、
もしその者が無能ならば大いに与え歓待せよ

そうすれば、隣国では無能な者が重用され有能な者が失脚するだろう
そしてやがて相手は滅ぶ

 その上で
前原は、果たして本当に「問題がある」のだろうか。
それとも、本当は「有能」なのだろうか。

と述べておられます。
 さらに「600人の訪中団をひきつれ、人民解放軍の野戦司令長官などとほざいていた人間」のことも思い出す必要があると言っておられます。言わずと知れたあの人のことですね。

 しかし,果たしてこの設問自体が妥当かどうかは考えられるべきでしょう。果たして今「前原外相がいじめられている」のは「前原外相が有能」だからなのか,それとも,前原は別に怖い訳でもないが,外相を辞めさせることができて,さらに前原よりももっと扱いやすい外相でもっと楽に対日関係を展開できるのではないかと考えているからなのか,それとももっと他の理由があってのことなのか,いまいち把握し切れていない感じがするのです。

 前原が鳩や缶に比べればましだと思われるのは自然な流れでしょうが,自民党の安倍晋三ですら首相時代ああだったことを考えれば,民主党政権下でこの人が首相になったところで同じ轍を踏むとしか思えないのですがね。



 さて,先にも述べたように,前原は所詮「口だけ」なのですから,この人の発言など一々取り上げて気にするようなものでもないのです。そして,その発言を受けて溜飲を下げているような人が居れば,それこそ「おめでたい」人な訳で,本物の「タカ派」や「右翼」は前原の発言程度では満足しない筈なのです。
 その状況の中で,民主党政権に圧力をかけて前原を解任できたとして,そして後任に中共にとってもっと都合の良い人物を持ってくることができたとして,日本の「右翼派」*はどうなるでしょうか。

 もし前原が解任されたとして,それで「右翼派」が意気消沈しておとなしくなる,そんなことは絶対にない訳で,むしろ自分たちの意見を少しとは言え(本人の意図はどうであれ)代辯してくれる人が解任されて,自分と全く意見の違う人が自分の意見と全く違うことを述べていくという事になれば,反発必至でしょう。
 それでなくても,ネット上では反中集会が常時企画されていて,そういう集会に積極的に参加する暇がないような人でも,それを支持する言説をばらまいているのに,不満足極まりないガス抜きのバルブまで閉じることに何の意味があるのでしょうかね。


 …あ,中華人民共和国を「悪しき隣人」と言い,今回また「中国が悪い」と言った枝野も辞めさせたい人が居るんですか。その人はさぞや「日中友好」が嫌なんでしょうね,前原とか枝野とかいう「口だけ」の人が居て,不完全ながらガス抜きが行われているから,国内世論が表面上安定しているということを忘れてもらっては困りますね。



* 中国語。「反中共=右→右翼」ということで名付けられた人々のことで,必ずしも右翼団体等に所属している必要はない。



参考
オノコロ こころ定めて:「いじめ外交」前原狙い撃ち、中国の得意技に騙されるな
 http://blogs.yahoo.co.jp/umayado17/61260146.html

これでいいのか委員会:《首脳会談拒否「前原外相が悪い」飛び交う声》で考える・・・
 http://blogs.yahoo.co.jp/master3511/37305926.html

時事ドットコム:前原氏は「トラブルメーカー」=外相更迭を要求−中国系香港紙
 http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_date2&k=2010103000277
同:関係悪化「理由は中国側に」=民主・枝野氏
 http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_date1&k=2010103100082

香港文匯報:前原毀中日關係默契 (※中国語國語)
 http://www.abbao.cn/ViewPage.aspx?issueId=e08db95d-4d88-4bfb-9751-773d9dcf57b6&order=2

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
「日中友好」のため前原に外相を続けてもらおう Eric Prog/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる