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zoom RSS Kolstad先生は来週訪中なのだから

<<   作成日時 : 2010/10/15 23:57   >>

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 さて,ノルウェー人がノルウェー側を批判したということで,新華社は喜んで取り上げている訳ですが,メディア・リテラシーの観点からすれば,新華社が書かなかった事情にも目を向ける必要があるようです。


 新華社によると,「ノルウェー科学技術大学のアルヌルフコルスタッド教授」が劉暁波氏にノーベル平和賞を贈ると決めたことについて,「「大きな間違いだ」と述べ、「中国に西洋諸国の価値観と政治制度を押しつけようとしている」と強く批判した」とのことです。

 さて,Yahoo!ニュースに上がった記事では最初「アルヌルフコルスタッド」という名前が出ていなかったらしく,新華社の「自演乙」説まで出ていましたが,どうやらこの人は実在する人物で間違いないようです。
 Arnulf Kolstadと表記されるらしく,ノルウェー語のWikipediaには記載があるようです。


 新華社の記事によれば,Kolstad先生はその他にも「ノーベル平和賞は国家間の武装紛争を減らすことに貢献した者に贈られるべきだが、劉氏は私が知る限り、紛争に関して何ら貢献していないし、いかなる平和活動にも参加していない。ノーベルの遺言の中で最も重要な基準に当てはまらない」という指摘をしているらしく,これはこれで理解できない訳ではないですね。
 確かに劉暁波氏が「国家間の武装紛争を減らすことに貢献した」かどうかは怪しい所です。しかしKolstad先生,「紛争に関して何ら貢献していないし、いかなる平和活動にも参加していない」とあなたが判断したその基準が「西洋諸国の価値」でしかないことだけは自覚しておいて頂きたいものですね。



 さてまあ,指摘が取り上げられたKolstad先生ですが,どうやら「来週から中国で1年間生活する」らしいんですね。


 参照したWeb Pageはノルウェー語,私はノルウェー語できませんので,今回はGoogle翻訳のお世話になります。Google翻訳で読んでみたところ,「一年とそこに住むために中国に来週旅行」,…1年居るんですね,来週来るんですね。


 あと,とある中国語のサイトで「他下周就要来中国,而且要呆一年。」という記載があり,当該のWeb Pageが参照としてあげられていました。中国語の訳は「彼は来週にも中国に来る,その上一年滞在するらしい」といったところで,どうやらKolstad先生,本当に来週から1年中華人民共和国に足を踏み入れるようです。


 あと,「百度知道」でもKolstad先生についての質問があり,そこでは「他和china有一个合作项目,关于精神健康的」なんていう言葉も。Kolstad先生は社会心理学が専門のようで,まあ専門分野に関する研究で提携でもするつもりなのでしょう。


 さてこうなると,Kolstad先生が如何にノルウェー人と言っても,事情は変わってくる訳ですね。

 これが中共に何の関係もなく,発言による利益よりも不利益の方が大きいと考えられるような人の発言なら,非常に大きな影響力を持つのですが,残念ながらKolstad先生はこういう人の範疇には当てはまらない。それどころか,逆に中共に有利な発言をすることが自身の利益になる人物と言われても仕方がないのです。

 こういう人の発言は,そもそも割り引いて考える必要があるのですが,現時点でノルウェー人がノーベル平和賞の選考委員会を批判し,かつ中共を擁護したという事例は,このKolstad先生の分しか確認されていないというのも重要です。

 Kolstad先生が自分の利益,あるいは自分の不利益を避ける為に,このような発言をした可能性は否定できないですし,少なくとも中華人民共和国に来ることになっている人であるということは,新華社の記事で述べられているべきでした。


 こういう考えは「色眼鏡」だという批判もあるでしょうし,それは確かにそうなのですが,よくよく考えて頂きたいのは,あらゆる可能性を考える際には,新華社自体がすでに「色眼鏡」であるということを考慮に入れなければならないということです。つまり,新華社という「色眼鏡」を外すための目が必要になるということです。その上でその目にかかっている「色眼鏡」を外す作業も必要になるということなのです。
 少なくとも中共とノルウェーがドンパチやってるさなかに,中華人民共和国で研究を行おうとしているノルウェー人が中共を擁護するのでは,自己保身を図ったと考えられても仕方ないでしょう。御用学者との謗りを受けるのは必然です。残念ながらこの件に関してはKolstad先生を中立の立場と見ることはできません。



 つまり,何が言いたいのかというと,今回のKolstad先生の発言,以後様々な話が出てきた後ならともかく,現時点では今年のノーベル平和賞に対する評価の根拠とするべきではないということです。


 そしてKolstad先生は劉暁波氏のことを「いわゆる危険分子」と言っていることになっています。原文では「异见人士」となっていて,簡単に言えば「政府にまつろわぬ者」ということですね。それに賞を与えるのが不公平なのなら,そもそも「世界の価値観」にまつろわぬ「中華人民共和国」を称揚するのも不公平と言わねばなりますまいよ。

 さらにKolstad先生,中華人民共和国が「努力通过对话解决国际问题」(対話を通した国際問題の解決に努力している)というのはないでしょうよ。この人は西沙諸島、南沙諸島、尖閣諸島に関する中華人民共和国の対応の何を見ていたんでしょうか。
 特に最近の尖閣諸島の話,中共は「対抗措置」として対話の現れである会談を拒否する姿勢を取っていたんですがねえ。あ,夜中に大使を呼び付けるのは夜中でも対話するという姿勢を示しているから,「対話の努力」ってことになるんですね,なるほど。



参考
新華社ニュース:劉氏の平和賞は「大間違い」=ノルウェーの大学教授
 http://www.xinhua.jp/socioeconomy/politics_economics_society/263668/
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 Yahoo!ニュース:劉氏の平和賞は「大間違い」=ノルウェーの大学教授
  http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101015-00000004-xinhua-int

新華社:诺贝尔和平奖授予刘晓波“大错特错” (※中国語普通話)
 http://news.xinhuanet.com/world/2010-10/14/c_12659763.htm

VG Nett om Nobels fredspris:NTNU-professor: - Totalt misforstått fredspris (※ノルウェー語)
 http://www.vg.no/nyheter/utenriks/kina/artikkel.php?artid=10025253


茂名在线社区:中宣部的老朋友挪威科技大学教授阿努尔夫·科尔斯塔开腔了 (※中国語普通話)
 http://bbs.gdmm.com/thread-2028640-1-1.html

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