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zoom RSS 逆転の可能性と「品格の問題」

<<   作成日時 : 2009/10/06 13:12   >>

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 先日挙行されたF1日本GPで,RedbullのS.Vettelが優勝し,ポイントトップを走るBrownGPのJ.Buttonとの差を16点としました。残り2戦ですから,連続優勝してButtonがほとんど得点できなければ逆転できる計算です。

 このVettelの追い上げを2007年シーズンのK.Räikkönenの逆転チャンピォン獲得になぞらえて捉え,Vettelのチャンピォン獲得も十分あり得ると考える向きがあるようですが,私自身はそう簡単なことではないと考えています。

 念のために2007年を見てみました。確かにK.Räikkönenは最終の3戦で26点取っていますが,それ以上に驚くべきは最終の7戦が全て表彰台,58点取っていることです。同じ切り方でL.Hamiltonは12点/39点、F.Alonsoは14点/41点だったことを考えると,終盤の追い上げが凄まじかったことが分かります。
 RäikkönenとHamiltonの場合,最大34点あった差が逆転されたわけですが,今年のVettelとButtonでは得点差は最大32点,可能性としては今年の方がという気もしますが,では直近の3戦/7戦の得点はどうか,Vettelは16点/30点、Buttonは13点/21点で,意外に詰まっていないという感じもします。

 まあ,ポイントトップと2位がチームメイト同士で,それを追う勢いのある他チームのパイロットというのは,2007年の構図と同じようなものに見えてきますが,事はそんなに単純なものではないと思うのですね。
 2007年は最後から3戦目に当たる日本GPでポイントトップのHamiltonが優勝し,Räikkönen、Alonsoとの差を17点、12点に広げました(その代わり次の上海ではリタイアして差を詰められた訳ですが)。一方今年は,最後から3戦目に当たる日本GPでこの結果,Vettel、Barrichelloとの差は詰まって16点、14点です。
 だから今年の方が可能性が高いのか,それともVettelが3連勝することは無いだろうから今年の方が逆転の可能性が低いと考えるのか,予想は割れるところですが,私は逆転はないだろうと考えています。

 Vettelがエンジン数に不安を抱えているというのもありますが,連続で高得点を獲得していないという,いわばムラがあるというのが気になっています。さらにはButtonが6勝と勝ち頭でありながらも細かくポイントを稼いでいて,あと4点というのが取れそうで取れなさそうでやっぱり取れそうな感じであり,細かく取っていたポイントがここに来て効いてきているというのもあります。Vettelが20点フルマークできるのか疑問な上に,ButtonはVettelに対してあと4点で良いのですから,一昨年のHamiltonのようにはならないだろうという考えです。

 また,優勝回数(上位入賞回数)によるタイブレークも重要な要素です。2007年のRäikkönenは優勝回数でHamiltonとAlonsoを上回ることになっていましたから,同点でも逆転できる計算でした。
 しかし今年のVettelの場合,目標となるButtonがすでに6勝しており,これを上回ることが出来ない為,ポイントでButtonを1点以上上回る必要があります。つまり計算上は16点差ですが実質は"17点差"あると考えなければならないのです。
 まあ,これで2007年と同様の"17点差"になった訳で,またButtonのポイント獲得が伸び悩む状況では,確かに「望みを繋いでおきたい」気持ちは分からないでもないですがね。


 それにしても,ButtonよりVettelがチャンピォンに相応しいとか昨年の繰り返しを言っている人たちには辟易せざるを得ません。昨年はHamiltonの方がMassaより優勝回数が少なかったからこういう物言いが出来たのでしょうが,今年はButtonが最多勝決定で,2位の回数でVettelが上回っているに過ぎないので,一体何を以て「チャンピォンに相応しい」と言っているのかが分からないんですね。
 そもそもメダル制反対なら,最多勝云々の話は関係ないし,ポイントをちまちま稼ぐのが駄目というのなら,ポイントシステムを批判するべきであって「Buttonがチャンピォンに相応しいかどうか」の話と結びつけるべきことではないのです。
 そもそも1シーズンをトータルでどう戦えるか,これがチャンピォンの器に関係するのであって,シーズンの中の一部のレース結果だけを見てチャンピォンに相応しいかどうか判断すること自体が間違いだと思いますね。
 誰にチャンピォンになって貰いたいか,これは個々人の自由です。しかしそれと誰がチャンピォンに相応しいかとは別で考えて頂きたいものです。さらに,定められたシステムの中で1番になった人が「チャンピォンに相応しい人」となるのであって,システムを批判することと1番になりそうな人を「相応しくない」と批判することとが混同されてはいけないのです。



 まあでもifは面白そうなので,いっその事で有効得点制の1990年のポイントシステム(今年は17戦ありますが11戦有効はそのままとして)で今年のトップ3人のポイントを計算してみると,次のようになります。(ポイント獲得回数/有効ポイント)
 1 J.Button 11/64.5
 2 S.Vettel 9/53
 3 R.Barrichello 11/48
 これで見ていくと「BarrichelloがVettelよりもポイントが少なくなる。しかもVettelはあと2戦連勝しても全て有効。最多勝ながらもちまちま稼いでいたButtonは下位入賞ではポイントが有効にならないので少し苦しめ。それでもVettelは優勝できなければ苦しい展開」ですね(ただ2位2回でも逆転可能というのが違う)。
 これを見て分かるのは,ButtonとBarrichelloは下位入賞が多いということです。今年のButtonは無得点が1回ですが,6位まで入賞システムでは4回に増えます。Barrichelloも2回が4回に増えます。
 一方Vettelは10回の入賞のうち9回が4位以内で,完走すると強いという印象,1990年のシステムでもポイントの減りが少ないというのが見えます。
 ただこれで見ても,やっぱりButtonの方が非常に有利なのですから,翻って今年のシステムでこのままButtonがチャンピォンになっても,文句ない話だと思うんですけどね。



 あ,それとも何か,2004年とか2005年とかのあのButtonの態度がチャンピォンに相応しいものではないという話の蒸し返しか。それなら,際どい発言大好きなVettelだってどうだかというところですし,「品格の問題」は日本の横綱の時だけで十分でしょう。


 尚,次戦BrazilGPでのJ.Buttonのチャンピォン獲得決定条件は以下の通り。
 1. J.Buttonが6点以上取る(3位以上)OR
 2. R.Barrichelloが4点以下、S.Vettelが6点以下しか取れない(Barrichello 5位以下、Vettel 3位以下)OR
 3. R.Barrichelloが4点以下,S.Vettelが6点以下しかJ.Buttonとの差を詰められない(例:Vettel優勝+Barrichello 2位+Button 5位以上)


 データで攻めるとすれば,直近の7戦でのポイントを見ると,K.Räikkönenが35点でトップ,次いでL.Hamiltonが34点です。VettelはBarrichelloと同じ30点で3位タイとなります。Buttonの21点は5位なんですね。昨年の2強の復活してきた様子が見えてきます。
 まあ,予想は「外す為にある」ものですし,単に現時点での私の予想を述べているだけですので,これに関しては外れたからといって何か責任を取るつもりもないですがね。

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