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zoom RSS 如何にすれば日本核武装論に反撃できるのか

<<   作成日時 : 2008/10/13 11:03   >>

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 アメリカが北朝鮮に対する「テロ支援国家指定」を解除した。核不拡散の方針を推進するとするならば,核兵器を持っている(疑いのある)国に対する厳しい姿勢を緩めることは方針に逆行することである。もちろん,核兵器と「テロ支援国家指定」とは直接には関係しないのかも知れないが,申告していない核施設への査察に北朝鮮の合意を必要としていることは,事実上北朝鮮の核兵器に関してアメリカは不問に付したのであり,北朝鮮の核兵器保有について,アメリカは将来的に容認することになったと言えよう。

 先に,イラクが持っていると思い込んでいたのは,核兵器ではなく「大量破壊兵器」であったにも関わらず,証拠不十分な状態で,半ば9.11テロルの報復として攻め込んだというのに,核兵器開発(のほぼ確定的な)疑惑のある国には一兵も送ることなく甘い姿勢を見せたのである。
 過去にはイスラエルの核保有疑惑を不問に付し,インド、パキスタンの核兵器保有を容認したのに加えて,北朝鮮にもかくの如き態度で接するようになったことで,アメリカは国際社会に「核兵器(の開発は許さないが,それ)を持ってしまった場合,(例え将来的であるとしても)容認する」というメッセージを送ったことになる。つまり,アメリカはここ二〜三十年,核兵器は持ってしまった者勝ちだと言い続けているのである。

 さて,このような状況になった時,以前は「荒唐無稽」な「典型的右翼の発言」だったはずの「日本核武装論」が,力を持ってくるのではないかと思えてくる。
 核兵器の保有について「国際社会が容認しない」という点において,その説得力が失われてきているのである。他でもない,現在世界最大の国力を持つアメリカのせいでそうなっているのである。
 現在イランにも核兵器開発の疑惑が持たれているが,保有していない現在イランは色々と圧力をかけられているが,保有した時点でアメリカはどのような態度で接するのだろうか。


 核不拡散論は国際社会の理解無しには成立し得ない。そもそも核兵器を保有していない日本一国だけの力では,核不拡散を推進することは不可能であり,国際社会が協調して進めていくことが要求されている。それにも関わらず,他でもない核兵器保有国にして,世界経済の趨勢を握っていて,世界各国に兵力を配備しているアメリカ合衆国が,済し崩しにこれまで核非保有だった国の核保有を容認している。すでにインド、パキスタンの件でアメリカに猛省を求めたはずであるが,今回の件でアメリカは過去に全く学んでいないことが明らかになったのである。これでは,日本核武装論をどのようにして不当なものとして排除できるのであろうか。


 10/13付の朝日新聞の社説は「相変わらず」出来が悪い。流れ全体が滞ってしまうことを避けるために「テロ支援国家指定」の解除はやむを得なかったと考えているからだ。そもそも「テロ支援国家指定」の解除をちらつかせるようなことをしなければ良かったのことであり,アメリカが外交的に完全に失敗していることを指摘することもなく,北朝鮮の核兵器保有が将来的に容認されるという事態に立ち至っているというのに,「これからの交渉に期待する」という論調で収まってしまっている。
 朝日新聞が自らの述べてきた過去を反省しないことは周知のことであるが,この期に及んで北朝鮮に対してここまで甘く,また北朝鮮に甘い態度で臨む姿勢に対して,例えアメリカであってもここまで無批判であるというのは,朝日新聞が「中立の」言論機関ではないことの証明である。
 また,伊豆見元静岡県立大教授の意見を載せて,社説の方向性を補強しようとしているが,過去の反省に立つことなく今後のことを語るのは,基本的に無意味である。すでに核兵器を持っていると目されている国家に,これまでより強い姿勢で臨めるというのだろうか。所詮は核兵器の脅威に怯えて妥協を繰り返すだけではないのか。それを恐れる論者が核武装論を唱えた時に,どうやって反論するというのか。そのようなことについて,朝日新聞は論理的に回答することはできないであろう。現状を憂えている振りをするだけの言論機関には。


 さて,そもそもアメリカは,日本が拉致問題の時に犯した過ちに学ぶことがなかったかと言いたくなってしまう。小泉が金正日と会談し,その結果5名が戻ってくるとなった時,日本側はまず「一時帰国」として戻らせる約束をしたため,その後北朝鮮に「帰国」させなかったことを「約束違反」と責められることとなった。
 約束が守られるべき正当性を持つものだったかどうかの議論は置いておくとしても,どのような前提から「一時帰国」という約束が出てきたのか。結局,そのような約束をしたことが,すでに日本の外交上の失敗だったのである。加藤紘一は「約束は守るべきだった」と言ったために,一部で国賊扱いされているが,約束を無批判に前提としていることの方が問題である。外交上の失敗の責任を問うことなく「決まったこと」として拘束されるのでは,外交行政に直接携われない大半の人にとっては堪ったものではない。


 このような持った者勝ちの状況では,(実際には使わないことを前提にした)抑止力としての核は持った方が得と考える人が居ても不思議ではない。だから左翼は今一度問われなければならない。このような状況下で日本核武装論を如何に論破するのかを。


余談
 coffeeは今回の「テロ支援国家指定」解除について以下のように述べている。
最後に、テロ指定解除に関する私の意見を述べておきたい。

北朝鮮が核兵器を放棄することは絶対に有り得ない。 北朝鮮は、核を放棄するように見せかけても、いずれ絶対に復活させる。 そもそも、北朝鮮が建国以来、日本や米国との公約を履行した試しはない。

アメリカは、フランスや支那やインドなどが核武装したときもそうだったが、核放棄を説得しても、無理だと判断すれば逆に味方に付けようとして核武装の技術供与などをする。

したがって、北朝鮮の核武装に対しては、日本も核武装する以外に対策はない。 また、拉致問題は制裁強化しか解決策はない。

日本政府は、米国に対して、「アメリカが1994年の『米朝枠組合意』の失敗にも懲りずに、しかも拉致問題が未解決の状態で、北朝鮮のテロ支援国指定を解除したので、日本は自主的な核武装をせざるを得ない。」と言わなければならない。

 これに対して,情緒的に反論するのは簡単である,「戦争の惨禍を繰り返すつもりか」とか「日本が核武装すれば核攻撃を受ける」とか「相手が核を持っているからと言って,核で対抗するのは軍縮の流れに反する」とか「核兵器を保有するだけの費用を社会保障に費やせばどれだけ社会保障を充実させられるか分かっているのか」とか「例えテロ国家と言えども対話が重要である」とか。

 しかし,事ここに至って,これらの情緒的反論は意味を持たない。
 1.戦争の惨禍を繰り返そうとしているのは日本核武装論者だけか,核不拡散の方針に反しているアメリカ、北朝鮮、その他諸々の核保有及び核開発国及び他国の核保有を容認している国家、さらには現在戦争中の国家など,現在平和を謳歌できている国の方が少ない状況の中では、日本核武装論者だけを責めるのは筋が違ってしまう。
 2.核武装した国が核攻撃を受けた例はない。
 3.核保有国が一方では軍縮を主張し,自国の軍事力を維持しながら他国の軍事力のみを縮減しようとしているのが世界の現状である。
 4.このような手合いが求める社会保障は,国家によると言うことが前提であるから,国家が保持できなくては社会保障も何もあったものではない。ところが社会保障を充実させたい人達は,夜警国家を批判しながら国家の地方自治体への影響力を強めようとし,国家の力を弱めようとしながら国家による強制的な社会保障を充実させるという矛盾した欲求を充足させようとしている。批判的主張としては成立するかも知れないが,これだけでは政策としては具体性を欠き,情緒的なものという域を出ない。
 5.対話が重要だというのなら,対話できるような環境作りが重要であるが,対話を重要視する人のやっていることは,環境作りのための際限なき妥協のみであり,創造的対話ができているとは到底思えない。創造的営みのない対話は,単に相手の要求を呑むだけの場であり,そのような対話には意味がない。


 アメリカが済し崩しに非核兵器保有国の核兵器保有を認めるというのなら,coffeeのような主張が具体的な方策として説得力を持ってくるようになってしまうことを認識しておく必要がある。核兵器を保有する方が,単純に国際的影響力を増すことができるのだとするならば,持った者勝ちである。
 それに反論するには,その状況を変えていく必要があるが,民間、学者レベルでの連帯がどこまで影響力を持つことができるのか、これが重要である。そしてそこでメディアの影響力が果たす役割は決して小さくないのだが,朝日新聞がその「影響力を持つメディア」たり得ない現在、非核武装の連帯に影響力を持つメディアとはいったい何なのだろうか。


参考
正しい歴史認識、国益重視の外交、核武装の実現:「米大使館へ抗議行動・北朝鮮のテロ支援国家指定解除で・御茶ノ水で不逞外国人、銀座で韓国、赤坂でアメリカ大使館へ怒りの3連続抗議行動・テロ指定解除に首相が一定の理解?・日本は核武装宣言せよ!」
 http://blogs.yahoo.co.jp/deliciousicecoffee/36365134.html

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