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zoom RSS 「中国人が大量ミス」に目を引くものがあったが…

<<   作成日時 : 2008/02/04 02:36   >>

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 最近中国(大陸)関連で世間を騒がせている,すなわち新聞やインターネット上の記事数が多い話題と言えば,「社保庁年金厚生年金記録の転記作業で中国人が大量ミス」と「中国製冷凍餃子からメタミドホス検出」の2件でしょう。

 まずは社保庁の問題,この話題について面白いことに,毎日新聞の記事では見出しが「転記作業、外国人がミス連発」であるのに対し,産経新聞の記事では「派遣中国人が年金記録転記ミス」読売新聞の記事では「年金記録転記で大量ミス、中国人アルバイトが誤記」となっているのです。
 さらに,外国人についても,毎日は「中国籍などの外国人約50人」,産経は「(中国人などの)外国人派遣労働者約60人」,読売は「中国人のアルバイト約60名」と結構まちまちです。

 つまり,中国籍の派遣労働者が多数を占めているとは言っても,全員が中国籍ということではないのでしょう。だとすれば,産経と読売の見出しはやや簡略化しすぎで,あたかも中国人派遣労働者のみが問題だった記事のように見える点で難があると言えます。さらに,読売の記事では派遣された「アルバイト」は全員中国人であるかのような表現になっています。
 これは同じ場で社保庁が説明したことを記事にした割には,毎日や産経の表現と大きく異なっており,私は何か含むところを感じたのですが,共同通信の記事に「人材派遣会社から派遣されていたアルバイトの中国人らによる記入ミス」と書かれているのを見ると,読売の記事の表現も短絡ではあるものの,表現として理解できるということになるでしょう。
 但し,派遣元のフルキャストはwebに上げた声明(※PDF)の中で一貫して「外国人スタッフ」という表現を使っていること,また外国人の派遣人数を「1日当たり30〜50人」としていることも合わせて指摘しておく必要があるでしょう。

 派遣された中国人(「中華人民共和国」と考えればよいのか?)の能力に問題があったのでしょうが,個人情報に関わり,重要な情報を扱う仕事をするにあたって,自前で労働者を確保でき(しようとせ)ず,派遣に頼る社保庁の姿勢は問題視されるべきです。
 さらに,結局のところ役に立たなかった「能力チェックをした」フルキャストも,その無能さを責められて然るべきでしょう。どのように依頼されたのかが分からないので何とも言えない部分はありますが,手書き台帳からの転記という,並の日本語ネイティブでも苦労するような難解な部分を含む作業に,「日本語が話せ,書ける」というだけで「問題なし」として外国人を送り込むことには無理があるのですから。

 派遣された外国人自身が責任を問われるべきだという意見が出てきていますが,そもそもスキルチェックをした上で作業をさせるべきなのですから,真面目にやっている限り責任を問うべきではありません
 作業中の私語が多いということが言われていて,不真面目な印象を受けてしまうかも知れませんが,それも思い込みです。日本人なら私語をしないのかと言えば,そんなことないのは考えなくても分かることです。

 また,Weblogの中には以前の記事の後追いとの指摘もあり,執筆時点では1/22付の記事が出てきました。私自身,これは結構煽った記事だと思いますが,参考にはなるでしょう。
 ここで,「最悪なのは、読めないのに形だけ真似て書き写しているケース」という意見を載せていますが,これで済んでいるうちはまだましと言わざるを得ません。手書きならではの苦心の作戦ということでしょう,ろくに分からないのに勝手な判断で文字化されるよりは,形だけでも真似られている方がましというものです。
 また,「マイクロフィルム化された年金台帳のコピー冊子」で「字が潰れて読めない台帳が次々に出てくる」状況と言われていますが,こうなると,潰れた字でも読めるような余程文字に詳しい人でない限りは,多少なりとも間違える可能性があると言うものです。
 
 そもそもの問題は,台帳がきっちりと手書きされていないということでしょう。さらに記事を読む限りでは,今回の派遣労働者の仕事内容は,「手書き台帳をコンピュータ入力するために内容をデータ入力用シートに手書きで転記する」ものです。…社保庁が依頼した作業の質も問われるべきものと言うほかありません。
 どうせコンピュータ入力の際にもう1回確認する必要があるのですから,データ入力用シート(内容転記)の時点でデジタル化しておけば,手書き文字をもう1回読む手間が省けるというのに,この時点でも手書きというのはどういう事でしょうか。手書きを繰り返すのは,伝言ゲームのようなもので,ミスの確率を増やすだけであるということに気がつかないのでしょうか。

 まあ,簡体字から旧漢字まで,結構な量の漢字を読む機会がある私から言わせれば,日本人であれば安心と言うこともまた思い込みでしかないのです。日本人の平均的漢字能力水準や「普段使わない漢字の数」が如何に多いかを考えてみれば,如何に「田中昭」のケースが最悪と言っても,全てのミスを外国人派遣労働者に押し付けて,日本人の無謬姓を保持しようとしているのではないかという疑いを捨てきれません。


 直接関係ないのですが,現時点で漢字コード問題は解決しておらず,台帳の全ての文字を電子化できるとは限りません。つまり,電子化以後も紙台帳のデータを何らかの形で残しておく必要があるのです。これから嫌でも電子化が進む世の中,漢字を使う上で,コンピュータで表現できない漢字の存在について考える必要があります。日中台だけでも漢字コードが3種類必要で,その統一が課題となっている中,「漢字を使っている」ことを「文化の近さ」と捉える動きもあるようですが,それはただそれだけのことであって,同じように漢字を使える訳ではないとことを知っておく必要があるでしょう。それを考える上では,「中国人」が強調された結果私の目を引いた,その意味はあったのでしょう。

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