Eric Prog

アクセスカウンタ

zoom RSS 明らかな知識不足を露呈

<<   作成日時 : 2006/01/15 09:02   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 0

 2006年1月14日付の朝日新聞のスポーツ面,「スポーツとビデオ判定」という囲み記事(キーワード説明と思われる)の1段落目にこう書いてあります。

 体操はアテネ五輪で続出した採点ミス対策として、昨年の世界選手権からビデオを導入した。レスリングでは技の優劣を確認するためなどにビデオが活用されている。米プロスポーツではアメリカンフットNFLが反則の確認などに採り入れているが、大リーグでは不採用だ。


 …NFLのビデオリプレイに関する説明については,朝日新聞から説明を頂きたいものですね。実は,NFLで反則の確認をするビデオリプレイ制度はありません。唯一の例外は,プレイを確認する中で反則が起こり得ない,あるいは事実として指摘できることを主張できる場合で,例えば「パスインターフェア」の反則について「反則が起こる前に誰かがボールに触れていたかどうか」(パスインターフェアは誰かがパスされたボールに触れた時点で成立しなくなる),「交代違反」の反則について「プレイ開始時にフィールドに12人の選手がいたかどうか」と言ったことを確認するよう求める(NFLでは「チャレンジ(coach challenge)」と呼ばれます)ことはできます。しかし,審判の判定の前提となる事例を崩す場合以外は反則についてチャレンジすることはできません。

 NFLの場合,ビデオリプレイで確認を求められる事例は「パス捕球かどうか(足が残っているかどうか、ボールが地面に着いていないかどうか)」と「ファンブルかどうか(ファンブルの判定の際,その前にダウンしているのではないかと確認を求める)」が最も多く,「プレイ終了時のボールの位置(審判のボールを置く位置が実際と合致しているかどうか)」や「ライン際を走っている選手の足が途中で外に出ていないかどうか(ラインを踏んでいないかどうか)」が続く感じでしょうか。反則の前提条件となる事例についての確認などは非常に限定的なものです。

 ここまでビデオリプレイについて書いてみると,確認できるのは全て「客観的事実」であることがわかります。実は「反則」とは,審判という「人間」がその見識に基づいて「この事例は反則である」と判断するのですから,非常に主観的な認識の産物と言えます。NFLにおいては,その主観的な認識に対して確認を求めることはできないのです。

 よって「反則の確認などに採り入れている」という表現は非常に不明解であると思われます。NFLで行われているのは「プレイの確認」と言うべきです。
 “「など」と書いてあるから問題ない”と言い訳されたくはないですね。それはただ“レトリックの問題”に置き換えているに過ぎません。「問題ない」と「ウソをついていない」と「間違っていない」と「相手に誤解させるようにしていない」はレトリック上は全て異なりますが,物事を受け手に正確に伝える使命を持つ(と考えられる)メディアとしては,物事を正確に伝えられないことを憂えてもらいたいです。

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
明らかな知識不足を露呈 Eric Prog/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる